私は世間的な支持率と違い、不思議と岸田首相に対して嫌な思いはありません。むしろ良くやっていたと評価している方の人間です。
今の会社に就職して間もない頃に岸田さんが内閣総理大臣になり、私の社内でのキャリアが上司のおかげで順調に上がっていったからでしょうか。いずれにせよ、岸田さんが就任している期間は、自分が人生のどん底から少しずつ起き上がれるようになった期間と符合するのです。正直この個人バイアスが大きいのは否めません。
その一方、もちろん今日の急激な物価高や円安の煽りを食らっている国民の一人なので、それに対して文句の一つも言いたくなる気持ちは分かります。しかしながら、はたしてそれは別の首相だったら防げたのでしょうか。
岸田内閣 3年の取り組み評価は? 米大統領選の日本への影響は NHK
岸田内閣のおよそ3年の取り組みを、全体としてどの程度評価するか尋ねたところ、「大いに評価する」が4%、「ある程度評価する」が40%、「あまり評価しない」が37%、「まったく評価しない」が14%でした。
コロナウイルスの影響・ロシアのウクライナ侵攻・好景気によるアメリカの高金利政策...結局は圧倒的な経済的外圧により、きっとどんな人間が総理大臣をやろうと経済政策に対しては上等な対策を打ち出せなかったのではないでしょうか。
では、なぜこんなに嫌われているのでしょう。
一番大きな要因に派閥裏金問題が挙げられます。しかも改正しようとするルールも国民を納得させるには不十分なもので、ここが消化不良なのは否めません。でもそもそも野党は政治資金パーティについて全て適切に処理していたのでしょうか。とくに立憲民主党は批判することばかり一丁前ですが、じゃああなたたちに政権を渡したらどう対策してくれるのですかという政権ビジョンがどうも見えてこない。「こんどの民主党はなんだか頼りがいがありそうだ、一度大失敗しているがもう一回信じて任せてみるか」と思わせてくれるのであれば、喜んで野党に一票入れたいところです。
もし長年の自民党の問題が表面化し発覚したときの自民党の長=岸田、ということで嫌われているのだとしたら、あまりに勿体ない引き際な気がします。
「自民党にはうんざりしているが、野党に政権運営を任せて国を崩壊させたくない」
こんなことを考えている現役世代がきっとたくさんいるはずなので、どうか頼りになる強い野党政党の頭角を願わずにはいられません。